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FE風花雪月って結局どういうストーリーなのよ?

 風花雪月はシナリオ部分もしっかりと作り込まれているのだが、全貌を把握するには50~70時間オーダー(しかもプレイ時間の半分はほとんど同じ展開の第一部)を4周する必要がある。攻略Wikiでゲーム内台詞を確認できるものの、網羅して読むのは骨が折れる。カタギでこれらを突破して全体を把握するのはある種の才能が必要となってくるので、以下に各陣営の概要と全体の総括をまとめた。あくまで私個人の主観によるものなので「数ある考察記事の中のひとつ」として扱っていただきたく。言うまでもなく完全ネタバレなので、これからプレイしようとする人、まだまだ頑張れる気がする人、一度休んで時間を置いてまたプレイするかもしれない人は全力でここから逃げろ。力尽きた方は下の方へスクロールどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・王国(青獅子ルート)
 ディミトリの成長物語としての側面が強い。
 第二部開始でディミトリまさかのダークヒーロー化、そこから立ち直って正当ヒーロー化。公国体制となった王国を取り戻してから帝国とエーデルガルトを打ち倒すという流れになる。
 話の軸としては、ディミトリが子供の頃に起きた「ダスカーの悲劇」がクローズアップされ、ディミトリとエーデルガルトが義姉弟の関係だった事が明かされる。アネットとギルベルトの父子関係を掘り下げられるのもこのルート。第一部でディミトリが女の子に短剣を渡したエピソード、女の子は実はエーデルガルトだったと判明するのもここ。外伝「隠された素顔」をクリアしていれば、メルセデスと死神騎士の顛末も描かれる(まあ死神騎士はこのルートだと死にますけど)。
 ちなみにクロードは同盟を解体して自らフォドラを去る。
 ラスボスは魔獣化技術により変身パワーアップしたエーデルガルト。長距離攻撃がウゼぇ。

・帝国(黒鷲ルート)
 そもそも何でエーデルガルトは戦争なんておっ始めたの?エーデルガルトの目的が判明するルート。詳しくは総括のコーナーで。
 他のルートではあっさり帝国に落とされた王国は、レアとセイロス騎士団が逃げ込み戦力に加わるので落ちていない。
 ここでは帝国・王国・同盟の三勢力とは別軸で、「白きもの」「闇に蠢く者」の対立が明確になる。
 セイロス教の負の側面が明らかになるルートでもある。オープニングアニメの戦場シーンは一見すると「『正』のセイロス VS 『邪』のネメシス」と受け取れなくもないが、実はセイロスに付いた人間とネメシスの覇権争いに過ぎなかった(そんでもって、セイロスについた人間が建国したのが帝国である)、等々。
 メルセデスをスカウトしておくと、実は死神騎士ことイエリッツァがメルセデスの弟だという事が分かる。イエリッツァ関係の支援エピソードはこのルートでしか見れない。
 シナリオは粛々と同盟を落とし、王国を落としていく感じ。
 ラスボスは白きものことレア様。なのだが、燃えている床が最大のラスボス。ウゼぇ。

・同盟(金獅子ルート)
 いまいちつかみ所のなかったクロードの出自や企みが明らかになる。フォドラという土地の精神的特徴が描写されるのもこのルート。
 クロードはフォドラに隣接するパルミラの王族であり、幼少期はパルミラで過ごしていた。母親(だっけ?)がフォドラ人であった事から差別を受けていたようである。その母親は同盟の盟主であるリーガン家の出であり、クロードは同盟盟主とパルミラ王候補のふたつの顔を持つ。故にセイロス教の危険性についても気付いており、4つのルートの中で最も大局的な視点を持っている。
 シナリオは、同盟を一枚岩にまとめ上げ、グロンダースの会戦で三勢力の三つ巴(ダークヒーロー路線から脱出できていないディミトリはクロードの言葉に耳を貸さずに突っ走って戦死)、帝都を攻略してエーデルガルドを討ちレアを救出、ヒューベルトの遺した手紙から「闇に蠢く者」の本拠シャンバラで「闇に蠢く者」を滅ぼし、レアから主人公についての真相を訊こうとした所で、復活してしまったネメシスが襲ってきてうやむやに、という過程を辿る。
 ラスボスは復活したネメシス。

・教会ルート
 帝国ルートから派生する。エーデルガルトと十分に交流を深められなかった場合は強制的にこちらのルートに分岐。級長の代わりはセテス。
 レアが帝都に囚われているという情報がもたらされた為、セイロス教騎士団を率いて打倒帝国に舵を切る。基本的に同盟ルートと同じ展開が多い。違うのはグロンダース会戦に参加しないという点。このルートでは、エーデルガルト重傷、ディミトリ戦死、クロード生死不明として扱われる。
 同盟ルートまででは十分に説明がされていなかった主人公の出自の謎や正体などが明らかになるルートとなる。
 ラスボスは力を制御できなくなり暴走してしまったレア。

・総括
 舞台であるフォドラには対立軸が2つある。「王国・帝国・同盟」の関係と、「白きもの」「人間」「闇に蠢く者」の関係である。ひとつ目の対立軸はゲーム開始直後に公開されるので明白であるが、ふたつ目の対立軸についてはある程度ルートを通過しないと分かりにくい。
 まず「白きもの」であるが、その正体は竜の姿に変化できるレア = セイロスとその眷属であり、セテス = 聖キッホル、フレン = 聖セスリーン、ソティス、主人公が含まれる。レアは(自ら立ち上げた?)セイロス教をフォドラ全土に広め、善意・悪意はともかくセイロス教の教えを用いて人間を支配する構図となっている。
「闇に蠢く者」は「白きもの」と対立しており、人間など眼中にないようだ。よって人間を「獣」と呼んで蔑み、好きなように利用する。
 エーデルガルトは「白きもの」と人間との支配・被支配の構図を見抜いており、「白きもの」の「支配」から脱却する為に一時的に「闇に蠢く者」と手を組み、セイロス教に戦争をふっかけ、「白きもの」を滅ぼして返す刀で「闇に蠢く者」も滅ぼそうと目論んだ。要するに彼女は革命を起こしたかったという事になる。
 こうなると、「白きもの」を全滅させて主人公も力を失い、後日譚としてどうやら「闇に蠢く者」との戦いにも勝利したらしい帝国ルートが最もマシなルートに見えるのだが、クロードが見抜いている、セイロス教が浸透させたフォドラの閉鎖的・排他的気質が問題となってくる。エーデルガルトは「白き者」「闇に蠢く者」憎しで動いているので、セイロス教が1000年かけてフォロラに植え付けたフォドラ気質には気付いていない様子である。彼女が名君となってもそれはフォドラという閉じた世界においての話であり、風花雪月の世界においてフォドラは単なる一地域に過ぎない事が描写されている。エーデルガルトは長期的な視野に立って戦争を始めたようだが、クロードの視点から見ると視野狭窄と評価する事も可能である。
 一方でクロードのルートではどうなるかと言うと、主人公の秘密まであと一歩という所でネメシスなるお邪魔キャラがラスボスとして立ちはだかり、肝心の「主人公の秘密」が完全に明かされないまま終わる。世界観としてはこれがグッドエンドと言えるかも知れないが、プレイヤーの視点に立つと必ずしもグッドエンドとは言えない。
 ディミトリの王国ルートは更に悲惨で、ディミトリ個人の話に収束し、結局アタマがすげ替わるだけで世界観としては何も解決していない。それは教会ルートも同じである。ただし王国ルートでしか見られないエピソードも多く、キャラクターの関係性を強く補完する。教会ルートは主人公の秘密を強く補完する。
 要するに何もかも全て丸く収まって全部ハッピーな真エンドは存在しないという事になる。まあそれが本作の魅力ではあるが。
 エンドロールにおいて、セテスが教団の指導者となった場合、彼は教団の方針を大きく変えた事が示唆されている。セテスさん頑張れーと言ったところか。

Q.ディミトリって何したかったの?
A.彼の場合は闇堕ちからの立ち直りがシナリオの核となり、要するに王子様の成長物語である。

Q.エーデルガルトって何したかったの?
A.上述した通り、「白きもの」の支配による貴族制度・紋章重視の体制を破壊しようと目論んだ。また、自身を含む兄弟姉妹に対して人体実験を行い苦しめた(第一部でエーデルガルトの口から語られる通り)「闇に蠢く者」に対する恨みも持っていた。開き直ったフリをしてはいるが戦争をふっかけた負い目は常に感じているらしく、おまけにヒューベルトはあんな感じなので精神的支柱になるかと言えば少々厳しい。彼女の覇道を完成させるには主人公という背中を支える存在が必要だった。

Q.クロードって何したかったの?
A.フォドラの閉鎖性を見抜いていたので、まずその閉鎖性を破壊しようと目論んだ。

Q.結局、主人公って何者なの?
A.レアはお母様である神祖(ソティス)の紋章石を体内に埋め込んだ人間を12人作った。12人全てが失敗だったが、その12人目が修道院で修道女として生活している時に主人公の父であるジェラルドと恋に落ち、主人公を身ごもる。
 一方のジェラルドは、若い頃に瀕死の重傷を負い、レアの血で命を救われた経緯を持つ。紋章石を体内に持つ母とレアの血を与えられたジェラルドの子ならば成功するかもしらん、というのがレアが主人公の厚遇する理由のひとつである。
 主人公出産の際に母子双方の命が危険になり、母親の希望もあって、レアは主人公の心臓に神祖の紋章石を埋め込む。主人公が紋章石なしで天帝の剣を扱えるのはその為である。また、帝国ルートに入った時にレアが「あなたもですか」みたいな言葉を吐くのもその為である。上記のような経緯で誕生した主人公であったが、帝国ルート(レアを裏切る)という選択肢がある通り、主人公もまた(レアの思い通りに動かないという意味で)失敗作だったようである。

Q.で、悪いのは誰ですか?
A.やーい、レアのマザコン、やーい。
 

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