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「あらいやかしこ」&「梨本うい」の「死にたがり」

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事の発端

 Apple Music を漁って「気になったものは全部ライブラリにブチ込んで後から聴く」という事をしていたら、思った通りにライブラリが収拾困難なまでに膨らんだ。なので「あ」行から順番に消化していく事にした。
 で、あらいやかしこ。誰だこれ?入れた覚えが無ぇぞ。えーっと、ジャケットとアルバムタイトルと曲名を見ると……。ああ、「POP!?」ってアルバム名と曲名で何も考えずに入れておいたんだっけ?とりあえず聴いてみよう。

 ……まあ邦ロック邦ロックした所ですね。音楽的には好き嫌いの範疇で、俺はこの手の音を出している連中を1つか2つ知ってればいい。通しで聴くのやめ。適当な曲の歌詞でも見て次に行こう。で?この「クソみたいなJ-POP」って曲に付く歌詞はどんなもんなのよ?

「クソみたいなJ-POP」

https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/34139.html
(もともとボカロ曲だという事は後に知った)

 はぁ、ツンデレ曲ですか。しかし何ですかなあ、真心ブラザーズの「拝啓、ジョン・レノン」もツンデレ曲ですがジョン・レノン愛に溢れているのに対して、クソみたい後略で感じる、こう、「えーっと、ツンデレって言うのはですね、二次元で記号化されたキャラだからこそ生きてくる属性であって、三次元でそれやられると痛々しいっつーかむしろキモいんスけど」っていう感覚は。
 未だに分かりません、誰か教えて下さい。
(書いてる途中で気づいた)あーこれもしかして、真心ブラザーズのツンデレがジョン・レノンという具体名を出してツンデレしてるのに対して、クソ後略はJ-POPという一見して具体的なようで実は標的が特定できないフワッとしたものにツンデレしてるので、「ロックが何ヌルい事してんの?ちゃんと具体名出してディスった上でデレろよ誤解されて叩かれるのが怖いのか保身してんじゃねぇどっちがクソだよカス」と思ったかも知れませんね(聴いたのはあらいやかしこのロック編成バージョンなので)。

「死にたがり」

 まあいいでしょう。若干と言うかかなりのネガティブイメージが付きましたので、次の曲で終わりにしよう。曲名から探して……。これだ。
https://s.awa.fm/track/7e5bac8895115f90c641
(そもそも作詞作曲しているのは梨本ういという人物であるのも後に知った)

 ……ハイ、リストカットerと希死念慮erに「死ね」と言ってます胸クソ悪い([死ね]とは言ってない?もうちょっと下の方を読め)。17日間苦痛にのたうち回って苦しんで死ね下衆野郎。まだ言ってるよクズ。いつまで言うんだよ。もういい限界だ。……と、途中で聴くのをやめた。っつーかコイツらどこまで姓でどこから名か分からんし名前をいちいち覚えてやる義理もねぇから「アライ」でいいよもう。

 以上のような事を例によってTwitterに書き殴ったら、最近絡んでいるから「いやファンとして言うけどこの曲はそんなんじゃなくて!」というツッコミが入った。両者の間でどのようなすれ違いが発生したのだろうか。通話で議論した内容を踏まえてアライ、と言うか作詞作曲した梨本うい「死にたがり」を少しバラしてみよう。なお最初の方はディスっているがそのうち分かるようになっていく。

ファンの言い分

最後まで聴けばこの曲が何を言いたいか分かる。

 残念ながら、その最後に至るまでに「死んでもいーよ」を連呼され腹が立ったので、上記の通り途中で聴くのをやめた。腹が立った部分は2点。
 ひとつ目、長音符「ー」を含めた事による「死んでもいーよ」の軽薄さ。そんな軽い気分で死んでもいいとか言ってんじゃねぇ。
 ふたつ目。「死んでもいーよ」の執拗な連続。最初は「まあいいか」で済むものを、繰り返される事で不快感に変わり、悪意に発展する。
 そんでもって、聴くのをやめた後で一応歌詞だけ最後まで読んだが、最後に出てくる「生きのびろ」への伏線は全く張っていない。

「死」という言葉がどれだけ強いか分かっているかも怪しいものだ。YouTube当該曲のコメント欄には「死ねとは言っていない」という主旨の書き込みもあるが、「死」という言葉の後に何が付こうが死は死であるし、この曲は「死ね」と「死んでもいい」の違いを冷静に読ませる為のフォローを全くしていない。最後まで聴けずに途中離脱して文句ブー垂れる奴が出て来てもおかしくない構造になっている。だからいちいち「死ねとは言っていない」とか擁護するのはやめたまえ、分かっちゃってる皆様方。そんな所でオダ上げた所で梨本もリスナーもひっくるめて「そうか自分には分からないのかサヨウナラ」ってな感じで新規に冷たい連中と思われるぞ。

この曲に救われた、応援された、というティーンエイジャーが大勢いる。

 ゆーりの頑張れ連呼曲に「泣いた」とか「応援歌だ」とか言ってるのと同じ類いじゃないの?

そもそも梨本ういはこういう作風。

 一見にそう言われても困る。

この曲は梨本ういの中でも異色作で、多くの曲はこんなに外側に向けて攻撃するものじゃない。

 アラそうなの?

この曲は、公式ではないが、「なれのはて」と対になっているという説がある。

 アラそうなの?
 ……あー、こういう事か。死にたいというのは生きたいというメッセージなのね。それなら「死にたがり」がどういう文脈か分かるわ。

解釈違い

奴:そもそもどういう解釈したのよ?
俺:ここなんかだと、

「お前に何がわかるんだ」と
僕をわからない君が言う

 ここは「君」が「僕」に言ってるよな?

「なら勝手に死なせてくれ」と
一人になれない君が言う

 で、「君」はまた言う訳だな?
 初見相手に「一人になれない」を拾えとか言うなよ?この時点で「死んでもいーよ」をカッ食らって「はぁ?」ってなってるんだから。

どんなに不幸を嘆いても
結局のところ他人事
泣いてわめいて手首切れど
わざとらしーわ

 で、「僕」は「君」に上のような感情を持つ訳だ。

もー聞き飽きた 死んでもいーよ

 これがこの辺に来る。
 つまり「僕」は「君」に愛想を尽かしている訳だ。
「死んでもいーよ」は、すなわち「死ね」と言っているに等しい。

奴:そう読むか……。
俺:そう読んだが?
奴:最初にこれ聴いたのが良くなかったよなぁ……。
俺:衝突事故っすね……。

おまけ

 当方の応援歌は、例えばこのようなものである。

この世も名残り 夜も名残り 死んで行く身を憐れんで
Tell me why you did it.
The fatal day is near.
Tell me why.

奢りの春の幕切れに 落ちて行く日と戯れた
Tell me why.

No more suicide, want you come back.

 Jurassic Jade「さよならSuiside」、アルバム「誰かが殺した日々」

 バンドと親しくしていた人物が自死をし、それを受けてこの曲を作ったようだ。
 生きたい、死にたい、葛藤、どうぞご自由に。こっちはもう死んでます。だから「Tell my why」であり、「No more suicide」なんですよ。こんな事を歌うバンドが日本で一番好きと言っておいて死ぬのかオマエ、と思って吊るのを踏みとどまったのは事実だし、あんな状態の時に「死にたがり」なんてぶつけられてたら半分聴く前にとっくにギブアップして「本来の意図」にも辿り着けずにフラグもう1本立ったってオチが待ってたでしょうよ。
 遺書?ないない、そんなの書ける状態じゃない。アレだったらせいぜい「自殺です」と書いた紙を足下に置いておく事しかできなかったんじゃないかな?

 え?
 曲を最後まで聴かないで語るのは梨本さんに失礼?
 それ本気で言ってんの?
 ……え?

追記:え?Jurassic Jadeって誰だ?……ハイ。このバンドは「死」という言葉をこう使います。

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